制限事項及び注意点
COSY Print Job Monitor には、いくつかの制限事項があります。特性をご理解の上、お使い下さい。以下の項目に関する機能の限界に起因する不具合に関しましては対応できませんので、特性をあらかじめご理解の上、お使い下さい。
1.ページ数検知の精度については以下の制限があります。
日本国内で販売されているプリンタは多くの場合、世界標準である、PostScriptやPCL言語では無く、各メーカー独自の言語が使われているため、カラー、モノクロ情報、両面情報などが使用するアプリ、プリンタドライバのバージョンの組み合わせにより、正しく取得出来ない場合があります。
プリンタドライバはメーカーの都合で頻繁にバージョンアップがされます。今まで正しく取得されていた情報が、ドライバのアップデートを行うことにより正しく取得できなくなる場合があります。なるべく、不都合が無い限り、正しく取得できていたバージョンから変更しないでください。
2.カウントしているのはアプリで生成されるページ数です。
Print Job Monitorが取得しているページ数はアプリで作成された片面換算のページ数です。例えばn-up印刷で、1面あたりのページ数を2や4に設定すると、出力される面数は減少しますが、Print Job Monitorで記録するページ数には変化はありません。
実際の複合機などの課金では面数ごとに課金されるため、実際にメーカーから請求される金額と一致はしません。面数ではなく、ページ数でカウントしていることをご理解下さい。
3.両面印刷時の課金コストは検知ページ数X両面割引率です。
例えば両面印刷した場合には、一般的に紙が節約できるため、割引率を設定します。例えば、片面あたり、20%引くという運用をする場合があります。ページ数が偶数の場合は問題ないのですが、奇数の場合、実際にプリント出力される紙では最終ページが片面で印刷されます。例えば5ページを両面で印刷した場合、両面の紙が2枚出力され、最後に片面の紙が1枚出力されます。
両面割引は最初の4ページにだけ適用され、最後のページは割引無しで計算されるのが理想的ですが、Print Job Monitorでは単純に印刷した5ページに対して、割引率をかけた値を引くという計算を行います。例えば1ページあたり1円とコスト設定してある場合、割引率20%の場合、5ページX0.8 =4円と計算します。
4.カラー、モノクロ自動判別機能は付いておりません。デフォルトをモノクロにしてください。
多くのプリンタではプリンタ機械側でそのページがカラーであるか、モノクロであるか自動判別し、ドライバ側でカラー印刷と設定してジョブが送られてきても黒トナーで印刷することが出来ます。(CMYグレースケール除く)Print Job Monitorはドライバから出力された時点のプリントデータを解析しますので、ドライバ側でカラー設定してあれば、たとえ黒テキストで書かれたページでもカラーと検知してしまいます。
必ず、プリンタドライバをインストールする時にデフォルト設定をモノクロ印刷に設定しておいてください。
カラー印刷したい場合のみ、ドライバ設定でカラーに変更して印刷すれば、そのジョブのみカラーとして検知させることができます。
5.まとめ
Print Job Monitorを導入する目的は社員が必要以上にプリンタリソースを使うことを制限するためのツールであり、そのための評価手段として各自の期間内の印刷ページ数を使っています。実際にかかった正確なコストを算出するツールではありません。以下のような運用ルールを決めることにより、適切なプリンタ活用を社員に促すことを目的としております。うまく活用して、業務に支障が無い範囲で最低限のコストでプリンタ機器を活用していただけますよう、お願いいたします。
*特定ユーザー、グループのカラー印刷禁止
*各自の月間印刷上限を設定して上限以上の印刷禁止(管理者による上限追加)
*1ジョブあたりの最大ページ数制限
*印刷して良い時間帯の設定(プリンタごと)
*情報セキュリティー対策として、指定した期間の印刷イメージログの記録(例:直近40日以内)
注)イメージログはPostScriptプリンタのみ有効です。